粟ヶ池大橋供用開始
2019年(令和元年)8月7日(水)14:00時、大阪府富田林市北部の粟ヶ池付近において「美原太子線粟ヶ池バイパス」が開通しました。これは大阪府道32号美原太子線のバイパスで、国道170号(大阪外環状線)から旧国道170号までの区間、延長約400mの道路で池に架かる粟ヶ池大橋も含んでいます。バイパス開通直前の記事はこちら →【道路開通】主要地方道美原太子線粟ヶ池バイパス(富田林市) ・橋を含む約400mが開通間近
美原太子線粟ヶ池バイパス(富田林市) |
今回開通した道路はそれほど長い区間ではありませんが、この道路の開通により、藤井寺市や羽曳野市といった南河内の北部方面から太子町や河南町、また竹内街道(竹内峠)を経て奈良県に向かう時に便利になります。もちろんその逆も然りです。
というわけで、今回は8月7日(水)のバイパス開通直後の現地写真を中心に、新しい道路や橋の様子をお伝えします。
右はタナカ造園石材さんの建物 |
まずは新しい道路の東端、以前からある国道170号(旧道)「中野町3丁目」交差点から道路北側の歩道を歩いて西端の新設された国道170号(外環状線)の「粟ヶ池大橋西」交差点を目指します。
なお、交差点横の石材店やバッティングセンターは健在です。
粟ヶ池大橋から西を望む |
外環状線と旧道を結ぶ道路の一部として、数年前に粟ヶ池を東西に横断する橋を架ける工事が進められましが、バイパス全体はともかく、橋自体は完成目前と思われる状態で長らく工事が休止していました。それが最近ようやく工事が再開し一気に開通となりました。
この「粟ヶ池大橋」は橋長190m、幅員16mで、構造形式はRCラーメン橋となっています。
この橋は、富田林北部にある富田林市市民会館(レインボーホール)が浮かぶ粟ヶ池と呼ばれるため池に架けられました。粟ヶ池は大阪狭山市の狭山池に並ぶ歴史あるため池で、喜志駅の500mほど南にあり、池から少し西には式内社の美具久留御魂神社があります。
富田林市市民会館(レインボーホール) |
富田林市市民会館(レインボーホール) |
富田林市市民会館(レインボーホール) |
橋の北側には池の中に造られた富田林市市民会館(レインボーホール)がよく見えます。
粟ヶ池大橋から東を望む |
橋の中央付近で振り返ると二上山から葛城山、金剛山まで一望できます。
「踏切道 仮美原太子線」の表示 |
池を渡りきると西岸には近鉄長野線の線路がありますが、こちらでは喜志駅の南側からしまむら富田林店の裏辺りまでの鉄道高架化工事が行われています。鉄道高架化工事が完了するのは2020年代前半の予定なので、それまではこのバイパス道のために設置された踏切を越えることになります。
ちなみに、踏切には「踏切道 仮美原太子線」と書かれていました。
喜志駅方面 |
この付近の線路は、既に上り下り線ともに従来より東側にずらして敷設された仮の線路が使用されています。
「粟ヶ池大橋西」交差点 |
踏切から100m弱西には外環に新たに設けられた「粟ヶ池大橋西」交差点があり、外環の北行きにも右折レーンが設置されています。
外環側から東を望む |
バイパス西端の「粟ヶ池大橋西」交差点で南側に渡り、再びバイパス東端の「中野町3丁目」交差点を目指します。
「踏切道 仮美原太子線」 |
今までは国道170号の外環と旧道を行き来するには粟ヶ池北岸の堤防の上の道路(美具久留御魂神社の参道)を使っていました。そちらの道路もこの新しいバイパスも片側一車線なのですが、やはり車道も歩道も踏切もかなり余裕のある道路になっていてとても通行しやすいです。
富田林駅方面 |
今後は近鉄線の高架化工事が進んでいきます。
中央左が葛城山で右が金剛山 |
橋の南側の歩道からは、粟ヶ池の南半分と、その向こうの南河内の最高峰、金剛山や葛城山がよく見えます。
自転車ナビライン(青い矢印) |
新しい道路では歩道もかなり広くとられていますが、車道には南河内では府道12号堺大和高田線(ヤマタカ線)などでも見られる「自転車が車道を走行する際の進行方向を明確化するためのマーク」である青い矢印が車道に示されています(自転車ナビライン)。
橋から見た中野町3丁目交差点 |
粟ヶ池の周囲は西岸を除き「粟ヶ池共園」という公園になっていて、東岸の遊歩道で南北をつなぐ形になっていましたが、今回のバイパス開通で遊歩道は断絶したので往来にはすぐ近くの「中野町3丁目」交差点の横断歩道を渡る必要があります。
中野町3丁目交差点の西側 |
再び国道170号の旧道「中野町3丁目」交差点に戻ってきましたが、やはり従来の丁字路時代に比べ広々とした印象になりました。
中野町3丁目交差点北側 |
新しく開通した西(バイパス)側は当然として、今までの東側に加え北側にも右折レーンが設けられました。つまり、北側の喜志駅方面から来る道には右折、直進、左折のレーンが存在しています。
左手前が東高野街道 |
「中野町3丁目」交差点の南東側(旧道の東側)には細い道がありますが、これはここで最も古い東高野街道です。
中野町3丁目交差点南側 |
一方、交差点南側の富田林駅方面から来る道路では、拡幅されたものの右折レーンは設置されず、ゼブラゾーン(導流帯)が設けられています。
以上の様に、主要地方道美原太子線粟ヶ池バイパスの開通により車の流れが直線的に、そして便利になりました。また、粟ヶ池や粟ヶ池共園の風景だけでなく、新しい粟ヶ池大橋から見える池と山並みの景色の素晴らしさも実感できました。
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