【南河内探訪】ブクンダ公園(藤井寺市) ・溜池を埋め立てて造られた藤棚のある公園

ブクンダ公園

ブクンダ公園は大阪府藤井寺市藤井寺にある都市公園です。近鉄藤井寺駅の少し南側、商業エリアの中にある公園で、各種イベントが開催されるなど市民に親しまれている公園となっています。

ブクンダ公園(藤井寺市)
ブクンダ公園(藤井寺市)

名称は「ブクンダ」という日本語っぽくない響きですが、公園のそばには西国三十三ヶ所第五番札所としても知られる紫雲山葛井寺(ふじいでら)や式内社の辛國神社といった歴史ある神社仏閣もあります。


概要

ブクンダ公園といえば、まずその印象的な名称が気になります。看板や地図を見ても「ブクンダ公園」と「ブクンダ」はカタカナ表記で、アルファベットでは「Bukunda Park」と記されています。どことなくアフリカンな響きから外国語由来の言葉のようにも思えますが、実際には古くからこの地に伝わる地名(小字名)から付けられています。

ブクンダ公園(藤井寺市)
「ブクンダ公園」名称の由来

ブクンダ公園の片隅に設置された小さな説明版にあるように、ブクンダという公園名称は当地区の昔の小字名を用いて命名されたもので、その小字名は「仏供田」と表記されていました。

江戸時代頃のこの地は河内国丹南郡岡村の字仏供田と呼ばれていて(ちなみに東は寺西、南は春日山、西は岡中、北は広宗)、仏供田池という溜池がありました。しかし、もともと「仏供田」が「ぶくんだ」と呼ばれていたわけではないようで、辛國神社説明版にも記載されているように、当時の絵図を見ると辛國神社の北側に池が描かれ「ふくてん池」(「読みは「ぶくでんいけ」)という名が記されています。その「ぶくでん」が変化して「ぶくんだ」になった...というわけで公園設置者である藤井寺市が読みやすいカタカナ表記にして命名したようです。なお、藤井寺市では野中神社(野中宮山古墳)の記事で触れたように、公園に現地の古い地名などを付けている例があるようです。

仏供とは「ぶく」や「ぶっく」と読み、文字通り仏に供える物の意味なので、仏供田池は寺領に水を供給していた溜池だった...などと想像してしまします。

ブクンダ公園(藤井寺市)
ブクンダ公園のルール

明治時代の地図を見ると、仏供田池の大きさは東西が現在のブクンダ公園ほどで、南北は辛國神社の北側から藤井寺駅のすぐ南側まであったようです。市の資料などによると、仏供田池の北半分は1936年(昭和11年)頃に埋め立てられ中学校が建てられましたが後に商業地となりました。池として残った南半分も戦後の高度成長期に埋め立てられ、市立第3保育所をはじめ広場(後のブクンダ公園)や藤井寺市立藤井寺駅南駐輪・駐車場が開設。その広場は1973年(昭和48年)12月に造られました。


公園の施設や風景

ブクンダ公園は近鉄南大阪線藤井寺駅の100mほど南にあります。広さは東西約60m、南北約40mのほぼ長方形で南側以外は道路に面しています。

ブクンダ公園(藤井寺市)
北西側出入口

ブクンダ公園(藤井寺市)
西側から見た藤棚

「藤まつり」で知られるフジの名所葛井寺の近くでもあるブクンダ公園には北側の道路沿いに長い藤棚が設けられています。

ブクンダ公園(藤井寺市)
藤棚

ブクンダ公園(藤井寺市)
藤棚

ブクンダ公園(藤井寺市)
東側から見た藤棚

ブクンダ公園(藤井寺市)
北東出入口

北東側の出入口付近には公衆トイレもあります。
ブクンダ公園(藤井寺市)
小川の跡?

公園内の東側から北側にかけてコンクリートの水路跡のようなものがありますが水は流れていませんでした。小川のようになっていた時期もあったと思われます。

ブクンダ公園(藤井寺市)
園内の花壇

入り口付近のフジ以外にも園内東側を中心に桜など様々な花が植えられています。

ブクンダ公園(藤井寺市)
南西側出入口より

ブクンダ公園(藤井寺市)
北西側出入口より

公園の西側は平坦な広場となっています。


なお、公園近くには「パティスリーフラワー 藤井寺駅前南店」があります。


アクセス

近鉄南大阪線「藤井寺」駅南口から南に約100m。三菱UFJ銀行藤井寺支店の横の道を進むと右手に、関西みらい銀行藤井寺支店と業務スーパー藤井寺駅前店の間の道を進むと正面にあります。

ブクンダ公園に駐車場はありませんが南東側に藤井寺市立藤井寺駅南駐輪・駐車場があります。


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