今池水みらいセンター
大阪府松原市といえば現在の南河内地域の北西部を占めており、大阪市や堺市に隣接していて全体的に市街地が多い印象ですが、市内には緑豊な公園もあります。今回はそんな“公園”の一つで松原市内で有数の花見スポットでもある「今池水みらいセンター」のご紹介です。
今池水みらいセンター(松原市) |
「水みらいセンター」とは大阪府にある流域下水処理場のことで、2006年(平成18年)に公募により名称変更されました。大阪府には北は高槻市にある「高槻水みらいセンター」から南は泉南市にある「南部水みらいセンター」まで7流域14処理場が稼働しており、南河内地域では、藤井寺市の「大井水みらいセンター」、大阪狭山市の「狭山水みらいセンター」、そして松原市の「今池水みらいセンター」があります。
これら水みらいセンターの特徴としては、下水処理場でありながら下水処理施設の屋上などを公園のように整備し、一般に開放している点があげられます(当然立入禁止エリアもあります)。
大和川下流流域下水道今池処理区は、大和川に流入する西除川、東除川の下流域を処理区とした流域下水道で、これらの河川の水質保全と大和川沿いの低地の浸水防除を目的とし、大阪市・堺市・八尾市・富田林市・松原市・羽曳野市・藤井寺市・大阪狭山市の計8市にまたがり計画されています。本流域下水道は1966年(昭和41年)度より計画調査を行い、1970年(昭和45年)度に事業着手されました。2013年(平成25年)度末の処理能力は1日あたり138000立法メートルとなっています。
今池水みらいセンターには、水処理施設の屋上部を有効利用した多目的広場の「風の広場」や遊歩道や池が設けられた「虹の広場」をはじめ(両広場の総称は「今池水みらい緑地」)、あずまや、トイレ、水飲み場、エレベータ、駐車場などが設置されています。
現地の様子
今池水みらいセンターは松原市でも北西の松原市天美西にあり、南側に西除川、北側に大和川が流れています。
センターの東側と南側には一般用の出入口が複数ありますが、今回は駐車場入口のある南側中央の門を目指します。
西除川下流方面 |
センター南東端の「東口」前の西除川に天美歩道橋が架かっていますが、ここから1.2kmほど下流で大和川に合流しています。
西除川上流方面 |
駐車場のある南中央門 |
府道26号大阪狭山線から西除川の北側(右岸)を西に進むと、駐車場入口も兼ねた南側中央の門があります。
今池水みらいセンター平面図 |
門から入り、左方向に進むと「今池水みらいセンター平面図」があります。ちなみに、門から右に向かうと風の広場がありますがそれは後ほど。
奥が駐車場 |
駐車場はさらに奥に進むとあります。
右の建物屋上が風の広場 |
駐車場から北側を見ると当施設の広大な敷地が見渡せますが、こちらは立ち入り禁止です。
駐輪場や風の広場は右へ |
駐車場から少し戻り、平面図前から右に進むと駐輪場や風の広場への入口があります。
風の広場への階段とエレベーター |
駐輪場の奥にある係員の詰所前を通り、風の広場への階段とエレベーターがあります。
施設屋上への渡り廊下 |
階段、あるいはエレベーターで上まで昇ると、北側の施設屋上に向けて渡り廊下が延びています。
西の大阪湾方面 |
ここからは西側と東側の景色もよく見えます。
東の金剛生駒山地方面 |
風の広場の南側 |
渡り廊下で施設屋上に渡ると風の広場の入口、舗装されたエントランス広場ゾーンとなっています。
なお、場内のブロック舗装の一部には、下水汚泥から作られた「下水汚泥焼成レンガ アシュレン」が使用されています。
風の広場平面図 |
エントランス広場ゾーンに入ってすぐ右手に風の広場平面図と南側トイレがあります。
修景広場ゾーン |
エントランス広場ゾーンから左手に進むと芝生やあずまやのある修景広場ゾーンとなっています。
芝生広場ゾーンへのトンネル |
修景広場ゾーンを奥(北)に進むと白いフェンスで囲まれたトンネルがあり、ここを通って北側の芝生広場ゾーンに抜けることが出来ます。なお、このトンネルの右手(東側)にある高いフェンスの向こう側は、球技も出来そうなグランド、多目的広場ゾーンとなっています。
芝生広場ゾーン入口付近 |
芝生広場ゾーンは修景広場ゾーン同様に芝生の広がるのんびりとしたエリアです。
芝生広場ゾーンから花の広場ゾーンを望む |
なお、屋上北側エリアの西側が芝生広場ゾーンで、東側は花の広場ゾーンとなっています。
花の広場ゾーンの中央花壇 |
芝生広場ゾーンから右手に向かう遊歩道を歩くと、花の広場ゾーンに至ります。その中央には円形の大型花壇?があります。さらにその奥、北東端にもトイレがあります。
芝生広場ゾーンから北西方向を望む |
施設屋上からはさらに北側の処理施設などが見えます。
南に向かって引き返して施設屋上の風の広場から地上に下り、東側の虹の広場に向かいます。
東門 |
駐車場出入口のある南側中央の門から外の道路を東に100m少々歩くと、西除川沿いの道路に面した東門がありますのでここから虹の広場に入ります。なお、府道26号から西除川沿いに水みらいセンターに向かうとこの東門が最も近いですが車は入れません。
ちなみに、一旦敷地の外に出なくても中央の門内側から直接虹の広場に行くほうが近いです(笑)。
虹の広場入口付近 |
東門から虹の広場に入ると正面に池があり、その奥に風の広場がある施設の建物が見えます。
虹の広場内の池 |
虹の広場内のせせらぎには下水を高度処理した水が流れているそうです。
南側の桜並木 |
この虹の広場には多数の桜が植えられており、春には松原市内有数の花見スポットとして賑わいます。
東側の桜並木 |
この虹の広場はかなり南北に細長く、阪神高速6号大和川線の上を通って大和川手前まで続いているようです。
北側から見た池 |
北へ続く散策路 |
虹の広場を北の方に進むといくつかの出入口やトイレがある他、さらに北東の出入口付近のセンター内には府民が下水処理水を樹木の潅水や散水に利用出来るように「下水高度処理 Q水くん(きゅうすいくん)」が設置されています(要登録)。
天美西公園方面への出入口付近 |
虹の広場の東側には天美西公園や松原市立天美西小学校があります。
松原市立天美西小学校南側の出入口 |
河川の水質保全と大和川沿いの低地の浸水防除という重要な役割のある今池水みらいセンターは、市内有数の桜の名所、花見スポットとしても知られていますが、普段は広々としていてのんびり出来る公園として親しまれているようです。入場、駐車場無料。
アクセス
松原市の北西部、府道26号大阪狭山線の西除川に架かる天美大橋北詰交差点から西に約350m進むと正門があります。駐車場入口も兼ねているので車の場合はこちらから入ります。徒歩の場合はセンター東側の「虹の広場」に複数ある出入口も利用できます。
駐車場は25台分あり(内2台は身障者用)。
コメント
コメントを投稿